ながーい話なのでまた細かく説明するのはやめておきますが、スベトラーナブランドはCロゴとSロゴがあるのはご存知かと思います。 厳密に言うとアメリカではスベトラーナはSロゴ品の登録商標で、Cロゴ品はSEDと言うブランドです。
もっとも、SEDはSvetlana Electron Device, つまり「スベトラーナ電子部品」の略なので、消費者をおちょくっている疑いは拭えませんが。
このCロゴはロシアのスベトラーナ工場(Svetlana JSC傘下のSvetlana-SED Pb)で生産されています。この工場がガラス管生産を中止するようです。
北米ではCロゴの6550が入手できない状態がずっと続いていていたので、北米には既に流通在庫が無いのだと思います。 6L6、EL34についてはしばらく前から卸値がどんどこ高くなってしまうので扱いをどうしようかとまで考えていたところでしたが、他の品はまだ相当数在庫がありそうですし、工場から出荷されてまだ流通に乗っていない真空管が大量にあるので、今日明日無くなるという話では無いようです。
真空管は大量に(万本単位で)生産しないと利益があげにくいものなので、十分な生産量が無いとビジネスとしてなりたちにくいようです。他のロシア製真空管やスロバキアのJJが新型品を増やしつつある中、スベトラーナ工場は6L6GC、EL34, 6550, KT88 の4種類のみの生産だけでした。高いブランドイメージで高級路線を行き、他のメーカーよりだいぶ高価な事もあり、十分な生産量が確保できなかったのではないでしょうか。
最終確認は取れていないのですが、それにしても残念な事です。