ご存知の方も多いと思いますが、Genalex Gold Lionはアメリカの会社が商標を買い取ったもので、現在Genalex Gold Lionブランドで数種の真空管が復刻板として発売されています。
このGold Lionシリーズの特徴は造りの良さで、たとえばマイカは精度よくきれいにカットしてあり、重めのガラス管に丁寧に封入してあります。ピンのハンダは驚くほどきれいですし、プレートボックスを合わせる圧着もきれいにしっかりとしてあります。
このGold Lion KT77も厚めのガラス管にきれいに封入してあります。EL34を使ったギターアンプではマイクロフォニックスが問題になる事があるので、管壁が厚いのは好ましいことなのです。オクタルベースは丈が低めの物ですが、全体の高さとしては普通のEL34と一緒です。
このGold Lion KT77の音質ですが、EL34と差し替えてオーディオアンプで鳴らすと、ビーム管特有の高域の抜けの良さがとても良い感じです。
特筆すべきはこのKT77はEL34の中域の良さを兼ね持っているところで、とかく飽和気味なコンテンポラリーの音源もバランスが崩れることなくこなす印象です。