KT90とKT120

この雑記はアメリカにある自前のサーバーで運営していたのですが、日本からアクセスしやすいようにと昨今流行のクラウドへ移行しました。

(その際こんがらがっちゃって外から見えない古い方のサーバーの雑記を一生懸命更新していた。というのは内緒です)

見る側からは変わらないはずですが、なにか不都合があるかもしれません。 もしなにかみつかったらメールもしくはツィッター(@BOIAudioJP)にてご連絡いただければ幸いです。

さて、最近KT120の注文がよく入るようになってきました。発表されてからもう一年以上経ちますが、ようやく知名度があがってきたと言う事でしょうか。 このKT120はエレハモKT90EHをさらに大型化したようなものです。 KT90EHはKT88の上位なので、パワー的には KT88  < K90EH < KT120 になります。

KT90と言えばスイスの山の中にレコーディングスタジオを持つお客さんから、カスタムの真空管アンプにKT90EHを採用して好結果が出たと連絡をもらいました。

写真は10KHzで100Wフルスイング時の方形波だそうですが、これだけきれいに出せればもうKT90EHを極めたと言っても良いかもしれません。

パワー管は組立精度による不良が起きやすく、例えばスクリーングリッドの組み立て精度が悪いとプレートボックスが赤熱します。 同じKT90でもだいぶ昔、製造中止になったEi製のKT90、これは音質的には良い意味で光る球だったのですが、スクリーングリッドのアラインメントが悪いものが多く、これには泣かさたものです。

それに比べてエレハモKT90は不良率も低く、組立精度も良く、おどろきの高耐圧・高定格です。KT120はそのKT90EHのコンセプトをさらに押しすすめたものと考えてよく、一本あたりの出力が大きく取れるので同じ出力ならかえって部品点数も少なく済みます。

まだKT88などの差しかえが多いようですが、そのうちKT120本来の特性を極めたアンプが出て来るのが楽しみです。