12AX7VKA

Voskhod 12AX7VKA

ヴォスコード 12AX7VKA

あまり知られていない真空管工場でロシアのVoskhod工場があります。 ロシア語表記はВосход。

ロシア語の正確な発音は、えーっと、実はわかりません。

なので英語読みでヴォスコードとかヴォスコッドと呼んでいます。この言葉は陽や星が昇ると言う意
味だそうで、旧ソ連の宇宙計画にもつけられていた名前です。ロゴはロケットです。

このVoskhod工場製でポピュラーな真空管に6N23Pがあります。特性は6DJ8・6922と同等で差し替えできます。 欧米のお客さんで、「Voskhodのロケットロゴ」とわざわざ指定して購入される方がけっこういるぐらいで、特定のオーディオ用途にはファンがかなり多くポピュラーです。

このVoskhod工場が少し前から12AX7VKAという番号で12AX7の互換品を製造販売しはじめました。 外見的にはほんのちょっとですがガラス管が太くずんぐりしています。 音もギターアンプでは中低域が豊かになります。 オーディオアンプでもなかなか良い感じです。 スペアナで観ると平均的にちょっと1/f雑音が多いかな、と言う感じで、しばらくバーン・インして雑音レベルが下がるかみている状態です。

特記すべきは驚くほどマイクロフォニックス雑音が少ないのです。 内部構造をかなりコンパクトに作ってあるのもさる事ながら、ガラス壁も厚くしてあるようで、これがかなり効いているようです。 機械構造には共振は必ずあるもので、真空管の場合聞こえる周波数で共振しやすいピーク(高Q)があるとマイクロフォニックが引き起こすフィードバックの原因となります。

Voskhod 12AX7 and Gold Lion 12AX7

Genalex 12AX7と比較

12AX7VKAは動作中に出力をスペアナで観ながらあちこち叩いてみたり、音源を押しあててスィープさせてみても共振周波数が見つかりません。 これは大した物です。

2枚目の写真はゴールド・ライオンの12AX7と並べてみた物です。内部構造の小ささ、そして上下のマイカに何本もロッドを使っているのが見えます。

見た目はあまりわかりませんがやはりガラス管が明らかにちょっと太いので、もしかすると細身のシールドには入らないかも知れません。 バーン・インが終わり、いろいろ性格が把握できた時点でサイトに出す予定です。