珍品

曙光製の2A3-Zという真空管があります。 何でも50周年記念で気合いを入れて作ったそうで黒ガラスに白ベースでユニークなルックスです。

12AX7BやEL34Bなど、今時の中国製真空管は品質もかなり高く、酷使されがちなギターアンプメーカーでもOEM採用している所もいくつかあります。 オーディオ用にも2A3, 300Bのローエンド品を生産していますが、近年はハイエンド指向の真空管も生産しています。 メッシュプレートを使ったりと工芸品のような作りの物まであります。

この2A3-Zは黒ガラスなので中は見えないのですがそのかわり、アメリカのネットオークションに出品されているのを見ると、ガラスに漢字で「珍品」とシルクスクリーンがしてあります

これは日本の方にはあまりウケないとは思うのですが、アメリカ人には逆に受け入れられるかも知れないですね。 日本アニメや、映画「Fast and Furious」の影響でアメリカ人の若年層は漢字を受け入れやすく、ロサンゼルスのような街をイタ車が疾走し始めるのも時間の問題だと思うぐらいですから。

ウチでもアメリカ国内向けに「音質最高」とか真空管にシルクスクリーンを掛けてみようかとか話しているのですが、どんなもんでしょう。

リニューアル

ご覧のように、雑記がまたちょっと変わりました。 ちっとも書かないのにリニューアルして、と言われてしまいそうです。

でも時々オーダーのコメントやメールで応援のメッセージを頂いており、この場を借りてお礼を申し上げたく存じます。 やっぱり読んで頂けるのは嬉しい事です。 アメリカと日本、太平洋をまたいでの交流は良いですよね。 なので実験的にコメントがつけられるようにしました。コメントはこちらでチェックしてから出るのでちょっと時間が掛かりますが、よかったら試してみてください。

という事で次のネタは前回に書いたKT120。 もう入ってきていて、いろんなアンプで試して見ているのですが、なかなかのものです。 かなりストレスを掛けてみたりしているのですが、まだ不良が出ていないので開けて中を見るチャンスがまだありません。

このKT120, 外から見るとかなりカソードが大きめのようです。大電流仕様のカソード電極は面積が大きいのですが、作りが悪いと一部分にエミッション(電流が)集中しやすく、そこから簡単に放電してしまいます。

6C33などはその良い例で、定格近い電流を流して試験するとかなりの確率でカソードからグリッドへ放電を起こすので、まず小電流をずっと流してカソードを活性化してやらないといけません。

その点、KT120は最初から定格いっぱいの電流を掛けたりしても問題なく、普通の真空管と変わらないようです。 次は写真を撮ってアップしたいと思います。