フランケン・ペア

パワー管を相当数テストしていると、極端に動作点がずれた真空管というのがあります。

どういう事かというと、バイアスを極端に浅く(低く)、もしくは深くしないと所定のプレート電流にならないものです。

当店では出荷したパワー管のデータを全部残してあり、ブランド・型ごとの特性の分布を把握するようにしてますが、この分布の山の一番端っこのさらにその端っこの番外地に生息する真空管たちです。

エミッションもカットオフも問題なく、不良ではないのですが、固定バイアスのアンプでバイアスを目標値に追い込めない場合がありますので、極端に動作点がずれた真空管は返品してしまいます。

この分布のカーブを見てみると違う型の真空管、例えば6550の低いやつとEL34の高いやつとがバイアスが同じになっています。 静状態でバイアス電圧が一緒でもいったん信号が入ると動作は大きく違うのですが、それでも6550・EL34のフランケンシュタイン・ペアができる事になります。

実際にその組み合わせを売っている人がいたので、自分たちもメーカーへの返品の中から選んで6550・EL34のフランケン・ペアをギターアンプで試してみた事があります。

確かにバイアスは合わせられます。音も意外とふつうに出ちゃいます。 しかし良い音かというとそうでもないし、偏差が大きい真空管を組み合わせても再現性は無いです。 それに使っていてなんとも気分が良くありません。

結局、どうせやるならわざとイビツなフランケンアンプを作ってそれに使うセットが一つあれば十分だね、という結論になりました。

まだまだ先の事ですがハロウィンに良いかも。

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