真空管マッチング(都市伝説編)

真空管をマッチングや選別するのにまつわるちょっと面白い話題を幾つか。

マッチングするならプリ管とパワー管を同一ブランドに揃えるべきか

例えば12AX7はどのブランドでも12AX7として動作しますのでプリ管とパワー管のブランドを揃える必要はありません。 ただステレオアンプなど外観がきになるので同じロゴやメーカーで揃えたい、というのはありだと思います。

同じロットで揃えるべきか

同じロット内でもかなり偏差があるのが真空管です。またロシア製はデートコードがけっこういい加減(年と月が逆な場合がしばしばある)ですし、JJや中国製に至ってはいつ作られたかもわかりません。 同時に入荷した真空管はおそらく同一ロットでしょうが確認のしようがないです。 幸い、真空管はいっぺんに大量に生産するので、同じ時期に工場から出荷された真空管は同じ生産ロットと考えて良いです。

パワー管のグレードを揃えるべきか

パワー管の歪みやすさでグレード選別する、というのを身売りしてしまったアメリカの真空管商社がギターアンプ向けの宣伝文句にしてました。 コンダクタンスやプレート電流の高い・低いでグレードをつけていたようですが、結果的には大した違いにはならないものです。 この話題はけっこう面白いのでまたいつか。

このグレードに関するリクエストはアメリカのギタリストのお客さんからよくあるのですが、一番多いのが「グレード5(1−10でまん中)相当のパワー管を送ってくれ」というのです。ようするにフツーので良いよ、という事なのだと思います。